「いずも空き家バンク」の仕組みを紹介したポルトガル語のチラシ
「いずも空き家バンク」の仕組みを紹介したポルトガル語のチラシ

 外国人の空き家活用を促すため、出雲市が売却や賃貸を希望する物件を集めた「いずも空き家バンク」の多言語化を進めている。市内で最も人口の多いブラジル人向けに空き家バンクを周知するポルトガル語のチラシを作成。今後、物件を紹介するホームページ(HP)も翻訳し、情報を得やすい環境を整え、市内に2500軒以上ある空き家の有効活用を進める。

 チラシはA4サイズで、理解しやすいよう図を使って空き家バンクの仕組みを紹介。ブラジル人になじみのない「空き家」という言葉の説明に加え、購入方法や実際に空き家バンクを通じて購入したブラジル人からのアドバイスも載せた。問い合わせがあれば、担当者が市国際交流員など通訳と一緒に説明する。

 出雲市には6月末時点で2208世帯3765人のブラジル人が暮らす。近年はブラジル国内の治安などを考え、家族での来日や家族を呼び寄せるケースが増えているという。市内でブラジル人を雇用、派遣する事業者によると従業員のうち約90人が家を建て、空き家に対するニーズもあるとみられる。

 実際に2020年度、21年度ともに1件ずつ空き家バンクの登録物件をブラジル人が購入した事例があり、問い合わせも増えている。市は物件の面積や金額、間取り、特徴などを記載したHPのポルトガル語版を制作し、間口を広げる計画。その後、他の言語での展開も検討する。

 21年4月時点の市内の空き家は2652軒あり、市空き家対策室の小形淳室長は「空き家の利活用をさまざまな角度から進めていきたい」と話した。
     (月森かな子)