松江市美保関町の民家に落ちた隕石のレプリカを楽しむ来場者=松江市宍道町東来待、来待ストーン
松江市美保関町の民家に落ちた隕石のレプリカを楽しむ来場者=松江市宍道町東来待、来待ストーン

 「島根の星空と石たち」と題した企画展が、松江市宍道町東来待の来待ストーンで開かれている。30年前に同市美保関町に落ちた隕石(いんせき)のレプリカや、彗星(すいせい)の記述がある江戸期の古文書などの資料約50点から、暮らしと星との関わりがより身近に感じられる。

 (佐貫公哉)

 星空が見やすい夏に天体観測をするきっかけにしてもらう企画で、星そのものに関する資料だけでなく星の名前がついた地球上の石なども紹介。幅広い観点から天体への興味をそそる。

 1992年12月10日に美保関町の民家の屋根を突き破り、翌日見つかった隕石について、当時の現場写真とともに原寸大のレプリカを展示。

 江戸後期~明治初期に松江の大庭村住人が世事や風聞を書き留めた「太平吉凶記」は、1858年のひときわ明るい大彗星の出現を絵入りで記したのに続きコレラ流行の記述があり、彗星を凶事の兆しとして捉える当時の社会通念が垣間見える。県内で撮影された星空の写真や、県特有の「ヨイトドボシ」などの星や星座の呼び名を紹介するパネル展示も目を引く。

 家族で訪れた松江市立八雲小学校4年の田中蓮さん(10)は「星のことがたくさん分かり、夜空の星を観察したくなった」と話した。

 9月25日まで。入館料は一般390円、小中学生190円。