それぞれ異なる樹種で作られた盃を紹介する濱田幸介さん=松江市天神町、彩雲堂
それぞれ異なる樹種で作られた盃を紹介する濱田幸介さん=松江市天神町、彩雲堂

 【松江】松江市東出雲町上意東の木工作家・濱田幸介さん(36)の個展が彩雲堂本店(松江市天神町)の2階で開かれ、木目を生かした食器や花器などが来店者の目を引いている。11日まで。入場無料で、作品は購入できる。

 松江市出身の濱田さんは高校卒業後、石川県で5年ほど修業。2009年にUターンし独立した。

 作品はろくろで原木を回転させながら、刃物で成形する「挽物ろくろ」という技術を用いて制作。丸みを帯びた形状が特徴で、漆を塗って艶を出し、なめらかな手触りに仕上げる。

 直径40センチの「神代欅造拭(じんだいけやきづくりふき)漆盛器(うるしもりき)」は展示品の中で最も大きく、火山灰の中で眠っていた原木を利用した作品。全て異なる樹種で作った直径9センチの「銘木盃(めいぼくさかずき)」は19個がひな壇に並び、一つずつ木目や色味の違いが楽しめる。

 濱田さんは「木目や重さなど手に取って感じて欲しい」と話した。

(山本貴子)