島根県庁(左)と鳥取県庁
島根県庁(左)と鳥取県庁

 島根県と鳥取県は17日、1621人、1088人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の感染者としては、いずれも過去最多を更新した。両県はお盆で帰省した人との接触が増えたことが影響したとし、8月下旬まで同規模の感染が続く可能性があるとみている。クラスター(感染者集団)は計11件(島根7件、鳥取4件)発生し、島根で1人、鳥取で3人が死亡した。

 新規感染者はいずれも16日確認分。島根の居住地別の内訳は、松江市387人、出雲市240人、浜田市134人、益田市93人、安来市86人、雲南市56人、大田市55人、江津市33人、隠岐の島町17人、奥出雲町16人、邑南町13人、海士町10人、津和野町、吉賀町各8人、飯南町、美郷町各7人、西ノ島町3人、知夫村2人、川本町1人、県外48人、調査中397人。

 クラスターは松江市内の高齢者福祉施設2カ所で5人と18人、学校部活動14人、益田保健所管内の高齢者福祉施設で7人、出雲市内の高齢者福祉施設で14人、浜田保健所管内の高齢者福祉施設で9人、雲南保健所管内の事業所で5人が感染。累計は513件となった。

 鳥取の保健所管内別の内訳は、鳥取市465人、米子413人、倉吉210人。死亡した3人の年代は70代、50代、高齢者(年代非公表)だった。琴浦町のことうらこども園で関係者1人が陽性の疑いがあり、18日は休園する。

 クラスターは鳥取市の高齢者福祉施設2件で28人と12人、米子市の高齢者福祉施設で9人、倉吉市の医療機関で7人が感染し、累計は332件となった。

 両県は、政府の行動制限がない中で帰省者や旅行者が増加したことや、16日から診療所やクリニックが本格的に診療を再開したことが過去最多につながったと分析。島根県感染症対策室の田原研司室長は「1日でも早く減少に転じさせるためにも、一人一人の感染予防の意識付けが欠かせない」と強調した。

 累計感染者数は島根が5万7298人、鳥取は3人を取り下げ4万1961人。累計死者数は島根64人、鳥取40人。17日午前0時時点の確保病床の使用率は島根(371床)36・1%、鳥取(350床)46・3%で、宿泊療養は島根38人、鳥取130人。自宅療養は島根5879人、鳥取5385人。重症者は島根0人、鳥取2人。
 (佐々木一全、藤井俊行)