【米子】米子市淀江町小波の百塚遺跡群内にある「百塚88号墳」の出土品73点を並べた企画展が、淀江町福岡の上淀白鳳の丘展示館で開かれている。大量に出土した須恵器や、古墳の築造工法を示すパネルに来場者が見入っている。22日まで。入場無料。
百塚遺跡群は弥生時代後期-古墳時代終末期の集落跡と古墳群で、約120基以上の古墳と300棟以上の竪穴住居跡が見つかっている。百塚88号墳は全長26メートルの前方後円墳で、産業廃棄物管理型最終処分場計画に伴い、2020年度に発掘調査が実施された。
古墳築造の際に、土のうを円周に沿って積み重ねる「土のう積み工法」が活用されたことを示す地層断面図パネルのほか、鳥形の装飾が施された須恵器の一部、鉄製馬具や耳飾りなどを展示。当時、地域を治めた有力者が眠る墓であることがうかがえる。
笹尾千恵子副館長は「古墳の工法や出土品を通し、技術や文化が全国から伝わってきたことが分かる。連綿と続く歴史を感じてほしい」と来場を呼びかけた。
午前9時半~午後6時(最終入場は午後5時半)。火曜休館。
(岩垣梨花)












