中国電力島根原発2号機(手前)。奥は1号機‖松江市鹿島町片句
中国電力島根原発2号機(手前)。奥は1号機‖松江市鹿島町片句

 原則40年、最大60年としてきた原発の運転期間延長を検討する政府方針が明らかになったことを受け、島根原発2号機の再稼働を目指す中国電力は24日、現時点で運転延長の具体的な計画がないことを示した。さらなる延長については「政府の議論を引き続き注視していきたい」と述べるにとどめた。

 島根2号機は1989年2月に営業運転を開始し、2029年に40年を迎える。運転期間を最長20年延長する場合は、施設の劣化状況を調べる「特別点検」を実施し、原子力規制委員会の認可を受ける必要がある。政府は規制委の審査に伴う長期の稼働停止を運転期間に算入せず、実質的に延ばすことや、延長を複数回行えるようにする案を検討する。

 中電島根原子力本部の吉川正克広報部長は「再稼働に向けて安全対策工事を鋭意進めているが(運転期間延長について)具体的な計画はない」と話した。
 松江市の上定昭仁市長は「政府の検討状況を注視していく」とコメントした。
     (原発取材班)