1番でティーショットを放つ西山ゆかり=大山平原ゴルフクラブ
1番でティーショットを放つ西山ゆかり=大山平原ゴルフクラブ
5アンダーでトップタイに立った石川怜奈=大山平原ゴルフクラブ
5アンダーでトップタイに立った石川怜奈=大山平原ゴルフクラブ
1番でティーショットを放つ西山ゆかり=大山平原ゴルフクラブ
5アンダーでトップタイに立った石川怜奈=大山平原ゴルフクラブ

 ステップアップツアー第9戦「山陰ご縁むす美レディース」(日本女子プロゴルフ協会主催、山陰中央新報社共催)が24日、鳥取県伯耆町丸山の大山平原ゴルフクラブ(6513ヤード、パー72)で開幕した。初日は予選第1ラウンドがあり、5アンダーの67で回った西山ゆかり(フリー)と石川怜奈(チェリーヒルズGC)が首位に並んだ。広田真優(フリー)がトップと1打差の3位につけた。

 予選第1ラウンドにはプロとアマチュアを合わせた107人が出場。昨年優勝の鈴木麻綾(三重CC)は1アンダーの71で回り首位に4打差の10位タイ。米子市在住の金宮みかど(フリー)は5オーバーで84位タイ、同市出身のアマチュア・垣美穂(岡山・作陽高1年)は13オーバーで107位だった。

 25日は予選第2ラウンドがある。

 

<10番イーグルで勢い>

 2019年のプロテスト合格後、ステップアップツアーで2勝を挙げている石川怜奈が、3勝目へ好スタートを切った。前半の3バーディーで勢いに乗ると、後半はバンカーからのチップインイーグルなど見せ場の多いゴルフで首位タイに立った。

 前半は1番(パー5)、4番(パー4)、6番(パー5)でバーディーを奪取。前半をノーボギーの手堅いプレーで好発進した。さらに勢いづいたのが、後半最初の10番(パー5)。2打目をグリーン手前のバンカーに入れながらも、慌てなかった。迷いなく打ったボールはそのままカップに吸い込まれてイーグルを奪った。

 この時点で5アンダー。その後は、2バーディー、2ボギーと波はあったが、最終18番(パー4)では「ボギーでもしょうがない」と開き直った約3メートルのパーパットを決めきった。

 昨年の山陰ご縁むす美レディースを制した鈴木麻綾(三重CC)とは親しく、鈴木が優勝した際はグリーンサイドでうれし涙を流したほど。「今度は麻綾さんに涙を流してもらう番」。プロ生活を支えてくれている先輩と同じ大会で優勝することが最大の恩返しだと信じ、2日目に臨む。

 (三浦純一)

 

<巧者貫禄ノーボギー>

 パー4の最終18番をこの日五つ目のバーディーで締めくくり首位タイに立った西山ゆかり。安定したショットを軸にノーボギーにまとめ、ベテランの貫禄を漂わせた。

 序盤の1番(パー5)、3番(パー3)でバーディーを奪う上々の滑り出し。ともにパー4の5、11番でもバーディーを重ねたが、その後はスコアを伸ばせず、我慢の展開となった。

 最大のピンチは17番(パー3)。4番ユーティリティーで狙ったコントロールショットが乱れた。グリーン左端からとなった第2打も寄せきれず、約2メートルの微妙な距離が残った。

 ただ、思う通りに行かず悔やんだのはつかの間、強い気持ちを持ち、強めのパットでパーセーブ。「ナイスプレーだった」と振り返った一打が、18番のバーディーフィニッシュにつながった。

 前週、ペアマッチで共に回った大ベテラン佐藤靖子プロのプレーに刺激を受けた。「佐藤さんのように誰かに影響を与えられるような選手にならなくては」と奮い立ち、すぐに結果を出した40歳は「グリーン上はあまり考えすぎず、ショットのいいイメージを大切に戦っていく」と気負わず先を見据えた。

 (景山達登)