尼子勝久の生涯について説明する伊藤大貴主任学芸員=出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館
尼子勝久の生涯について説明する伊藤大貴主任学芸員=出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館

 【出雲】戦国武将・尼子勝久(1553~78年)に関連したミニ企画展が島根県立古代出雲歴史博物館(出雲市大社町杵築東)で開かれている。通常は展示されない歴史書や浮世絵といった戦国武将の生涯を伝える9点が来場者の目を引く。19日まで。

 勝久は毛利との戦いで滅亡した尼子を再興しようと立ち上がり、再び毛利と戦った。勝久を復活させようとする家臣の思いを描いた「陰徳太平記」や毛利との戦に敗れ自害した場面を描いた「雲陽軍実記」などの歴史書や浮世絵が展示されている。

 当時、出雲の勢力が二分していたことが分かる文書があり、共に戦った地元の武士への感謝を伝える「尼子勝久書状」、毛利に味方した武士に感謝を伝えた「毛利元就・輝元連署感状」も展示されている。

 伊藤大貴主任学芸員(31)は「戦国武将の生き様を多くの人に知ってもらい、地元の歴史を振り返るきっかけにしてほしい」と来場を呼びかけた。

 入場料は一般620円、大学生410円、小中高生200円。会期中の休館日なし。

 (佐野翔一)