「第九」として親しまれるベートーベンの交響曲第9番「合唱付き」の演奏会が19日、安来市総合文化ホール・アルテピア(安来市飯島町)である。なかうみ交響楽団が2019年から計5回にわたり取り組む、ベートーベンの交響曲全9曲演奏プロジェクトの締めくくり。楽団の大きな目標だったという全曲演奏のラストを控え、練習に熱が入る。
なかうみ交響楽団は、02年の境港市での国民文化祭・環日本海第九フェスティバルや、04年の安来市制50周年記念第九コンサートに参加した、中海圏域のアマチュア演奏者たちが04年に結成。「第九」は楽団の成り立ちとも縁が深い。
ベートーベン(1770~1827年)は交響曲を9曲しか残していないが、いずれも傑作で「第九」は特に評価が高い。楽団の角久夫団長(71)は「ベートーベンの曲は単純な音でできているが、奥が深く人の心をつかむ」と魅力を語る。
楽団はベートーベン生誕250年の節目(2020年)にちなみ、アマ楽団では珍しい試みという交響曲全9曲の連続演奏を計画。アルテピアを会場に、19年4月から22年1月にかけ4回の演奏会で第1~8番を演じてきた。
「第九」演奏会は「県民手づくり第九コンサートin島根」のオーケストラ指導にも携わってきた水間満氏(島根大教育学部非常勤講師)が指揮。独唱は佐々木直樹氏(同学部教授)ら4人が担い、合唱は島根第九をうたう会有志が加わる。11日のリハーサルでは本番に向けて細部を確認した。
演奏会は午後2時半開演。前売り券は一般2千円円(当日2500円)、高校生以下無料(整理券が必要)。チケットはアルテピアなどで扱っている。
(桝井映志)