島根県が14日、新型コロナウイルスの感染防止対策として県民に要請している飲食店の利用制限を撤廃した。今後は、利用人数や利用時間に縛られることなく飲酒・飲食をすることができ、疲弊する県内経済の活発化が期待される。制限撤廃は6月27日以来で、丸山達也知事は県内の新規感染者数が減少傾向に入ってることを判断理由とした。
【動画配信】新型コロナ 島根県の対策本部会議と丸山知事会見
飲食店の利用制限は、出雲市内での感染急増を受け、6月27日に同市を対象に利用上限を「最大4人」に設定。7月5日に県東部、8月9日には隠岐地域を含む県内全域に広げた。人数は一つのテーブルを4人以下で利用することなどを条件に8月31日に撤廃したものの、最大2時間(県認証店は3時間)の利用時間の制限は継続していた。
今回の撤廃で、県民に対する行動制限要請は全てなくなった。丸山知事は一連の対策について「全国に先駆けて第7波に入ったが、早めに急増局面から脱して横ばいに移すことができた」と強調。「飲食店の皆さんや、会合を予定していた県民の皆さんに、大きな負担を掛けたことを重く受け止めている」と述べた。
9月11日に終了した部活動の停止要請についても、感染拡大に一定の効果を発揮したとする一方で「通常であればできた部活動ができなかった児童や生徒もいる。ご不満、ご批判があるのは当然だ」と説明した。
県内の1週間の感染者数(人口10万人あたり)は13日時点で511人となり、ピークだった8月22日の1197人から半減した。
(白築昂)