90歳の双子画家・山﨑一枝(かずえ)さん=安来市広瀬町祖父谷=と、田辺二枝(つぎえ)さん=松江市西川津町=の「姉妹展」が14日、松江市袖師町の県立美術館で始まった。喜寿、傘寿、米寿など節目ごとに開いてきた作品展。白寿を目標に刺激し合う中、100号を超える油彩の大作を並べ、来館者を楽しませている。19日まで。入場無料。
2人は松江市出身。ともに小・中学校の美術教員だった。制作活動は退職後に本格的に始め、現在は国画会会友・島根洋画会会員(審査員)。姉妹展は、還暦と65歳で開いたのを合わせて6回目で、卒寿の今回は3号から130号までの計約130点を展示した。
一枝さんは自身の内面を描いた抽象画「わたしはわたし」シリーズで、赤、青の丸や四角の模様を描き、画面に粘土や目の粗い布を張って立体感を出した新作が目を引く。
二枝さんは脚のけがのため、出展はこれまでに描き上げた作品。鎮守の杜(もり)の祭りや鼕(どう)行列から影響を受けた「HiBiKi(響き)」をテーマにした抽象画などを並べた。
一枝さんは「励まし合い、ライバルとして一緒にやってこられて良かった」と振り返り、二枝さんは「周りの人の理解があったおかげで続けてこられた。今後も継続していきたい」と話した。
(山本貴子)