【安来】安来市清井町にある臨済宗の古刹(こさつ)・雲樹寺が1~5日に、墨画や屏風(びょうぶ)など非公開の寺宝約20点を本堂に展示する。江戸時代以降に制作された貴重な文化財を並べ、後醍醐天皇ゆかりの同寺の歴史を伝える。入場無料。
1322年創建の雲樹寺は、鎌倉幕府と対立して隠岐に流された後醍醐天皇が帰依したことで知られる。寺宝の展示は、新型コロナ禍で遠方へ出掛けにくい中、足元にある地域の宝や資源に目を向けてもらおうと企画した。
人々が祭りを楽しむ場面を緻密に描いた江戸時代の六曲一双の屏風「日吉山王祭礼図」や、円山応挙作と伝わる禅画のほか、菊の紋が入った約300年前の駕籠(かご)などを展示する。
公開時間は、各日午後1時半から同5時まで。感染症対策のため、訪れる際は事前の電話連絡が必要となる。問い合わせは同寺、電話0854(22)2875。 (渡部豪)