ライトアップされた和傘=益田市高津町、高津柿本神社
ライトアップされた和傘=益田市高津町、高津柿本神社

 【益田】「万葉の里ひとまろフェスタ」が24日夜、益田市高津町の高津柿本神社を主会場に開かれた。地元高校生の神楽舞などの舞台発表や石段を飾る和傘ライトアップなど、神社の雰囲気を生かした多彩な趣向で訪れた人を楽しませた。

 神社の祭神、万葉歌人・柿本人麻呂(人麿)の没後1300年祭を2023年に控え、地元有志でつくる「柿本人麿1300年祭推進委員会」がにぎわい創出を目的にプレイベントとして企画。当初は7月30日の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため延期して開いた。

 境内の和風野外音楽堂で益田東高校神楽部やご当地アイドル、地元邦楽団体など8団体が出演。日が落ちた午後6時半から神社の石段に設置された和傘約60本がライトアップされ、色鮮やかで柔らかな光に来場者が見入った。明誠高校3年の小川栞音(しおん)さん(17)は「石段と和傘はよくマッチしていて、芸術という感じ」と話した。

 推進委の尾庭昌喜委員長(79)は「多くの人に来場いただき感謝している。人麻呂の代表作とされる石見相聞歌が長く愛されるよう、楽曲を付けて弦楽曲や邦楽曲、合唱曲としてイベントで披露し、益田、ひいては石見全体を盛り上げたい」と話した。

(中山竜一)