「スマートパーク」を導入したイオン松江ショッピングセンターの駐車場=松江市東朝日町
「スマートパーク」を導入したイオン松江ショッピングセンターの駐車場=松江市東朝日町

 車両のナンバープレートをカメラで読み取り、駐車場の出入庫を管理する「スマートパーク」がイオン松江ショッピングセンター(松江市東朝日町)に登場した。山陰両県で初めての導入で、8月の運用開始から出庫時の渋滞解消に効果を発揮している。

 スマートパークはピットデザイン(株)(東京都)が開発、運用する。出入り口に設置したカメラが車両ナンバーを読み取り、情報を管理。利用者は出庫前に、店舗の出入り口付近に新設された精算機で4桁の車両ナンバーを入力し、画面に表示される写真で車両とナンバーを確認して精算する。全国の大型商業施設や公共施設の約350カ所に導入されている。

 イオン松江では出庫時の渋滞解消を目的に導入を決め、入り口の発券機、出口のゲートと精算機をそれぞれ撤去。佐藤信二ゼネラルマネージャーは「週末やお盆、夏祭りの時の混雑を解消できた」と1カ月の効果を実感し、利便性向上による来店数増も期待する。

 未精算のまま出庫した場合は残るデータを基に、再び利用した際に表示され、精算できる。ピットデザインによると、導入施設での未精算率は0・2%で、出入り口のカメラが万引などの犯罪の抑止になったという報告もあるという。

 ピットデザインの池末浩規社長は「これまではごく一部の悪質利用者のためにゲートや機械があったが、今後はストレスなく気持ちよく帰ってもらえる。車社会の山陰でも普及できるよう認知度を高めていく」と話した。