包丁で切り分けた鶏肉が「廃棄予定」の皿に山積みになっていた。約500人が黙々と作業をする中国・上海の鶏肉加工場。大量にぶら下がる鶏が日本のコンビニ向けチキンに姿を変えていた。

 当時、商社の若手社員の関藤竜也(51)は「重さや形が規格と少しでも違えば廃棄する」と聞き、驚く。何万羽もの鶏がコンテナ単位で捨てられる。1999年のことだ。

 食品加工の現場を見て歩き、まだ食べられるのに捨てられる...