画面越しに有福温泉の魅力を紹介する藤田愛さん(右)=江津市有福温泉町、湯の町神楽殿
画面越しに有福温泉の魅力を紹介する藤田愛さん(右)=江津市有福温泉町、湯の町神楽殿

 再生事業に取り組む有福温泉(江津市有福温泉町)を広く知ってもらおうと、インターン生として今春から温泉近くで暮らす首都圏の大学生2人が1日、オンラインツアーを開催した。県内外の26人が参加し、温泉街の街並みの美しさや歴史、現在の様子を学んだ。

 大学生は、横浜市出身の藤田愛(まなみ)さん(21)と川崎市出身の長友大晟さん(21)。全国的な知名度に課題がある有福温泉を知るきっかけになればと、温泉街にある神楽公演施設からの発信で、オンラインツアーを初めて企画した。

 進行役の藤田さんが、1350年以上続く温泉の歴史、湯治場としてにぎわった様子、旧旅館施設を改修して街全体が変化し始めている現状を紹介。オンライン上で4班に分かれ温泉の泉質、石見神楽、温泉街の再生事業の現状、地域住民に支えられた長友さんの生活体験談の解説をそれぞれ視聴し、温泉街と地域の魅力の一端に触れた。

 有福温泉に5回ほど訪れた広島県東広島市の会社員、清水結衣さん(30)は「ビジネスを含めた町おこしが活発化している印象を受けた。何か関われないか考えていきたい」と話した。

 藤田さんと長友さんによると、来年3月にも同様なオンラインツアーを計画しているという。

(村上栄太郎)