願いを込めた作品を来館者に解説する奥田迦侑さん(右)=松江市袖師町、島根県立美術館
願いを込めた作品を来館者に解説する奥田迦侑さん(右)=松江市袖師町、島根県立美術館

 【松江】書と絵を組み合わせた「書画」作品を手がける奥田迦侑(かゆう)さん(鳥取県大山町在住)の作品展「地球(ほし)の願い~人類の目覚め~」が松江市袖師町の島根県立美術館で開かれていて、平和への願いを込めた作品29点が来館者の目を引きつけている。17日まで。

 奥田さんは鳥取県内を拠点に書家として20年以上活動し、2018年ごろに絵と書を一体化させた書画の作品制作を始めた。

 今回の展示会は新型コロナウイルス禍やロシアによるウクライナ侵攻で世界が混乱する中、平和の実現や自己と他人を愛することについて思いを巡らせてもらおうと企画した。

 作品のうち、ひときわ目を引く「宇宙の愛」は、縦270センチ、横540センチの大作。「慈悲」の書とともに地球を包む大きく華やかな光を描き、小さな地球の中で人間同士が争い合う愚かさを訴えるメッセージを込めている。

 奥田さんは「こんな時代だからこそ平和や愛について、作品を通して見つめ直してほしい」と来館を呼びかけている。

(中島諒)