大田市の国立公園・三瓶山周辺に点在する「セイタカアワダチソウ」を使ったイベントが22日、同市三瓶町の三瓶山西の原であった。日本では厄介な雑草と捉えられがちだが、欧米などでは薬草として活用されており、参加者はアロマオイルやブレンドティー作りを通して、外来種植物の側面を学んだ。
【写真】各地に生い茂り、景観を一変させるセイタカアワダチソウ
北米原産のセイタカアワダチソウは、10~11月ごろに黄色い花が咲く。繁殖力が強く景観や生態系を変容させる恐れがある一方、欧州などでは肌荒れにいいとされて、活用している。
イベントは西の原にある休憩所「山の駅さんべ」を運営するnecco(ねっっこ)が、「厄介者」をうまく活用する新たな視点を提案しようと企画した。
都内の企業の協力を得て、蒸留器を搭載したトラックでアロマオイルの製造を実演。出雲市下古志町の高橋久仁子さん(44)は「爽やかで、かんきつのよう。外来種を活用する視点は素晴らしい」と話した。時間がたつと香りに甘さが増してくるという。
このほか三瓶山周辺の植物を使ったブレンドティー作りや、アロマの香りを感じながらのヨガ、環境省や県立三瓶自然館サヒメル主催の駆除体験もあった。
(曽田元気)