『出雲国風土記』(以下『出雲』)など、奈良時代の風土記は地域の山野河海の様子や生息する動植物を記した「地誌」、国政調査書的な書物とみられています。

 『古事記』『日本書紀』(以下『書紀』)などが、天皇を中心とする全国支配の由来を記す歴史書であ...