89歳の長寿を全うして篠弘が逝去した。本人はまだ生き足りないと思っていたに違いない。ここ数年、心臓病を始め次々に病を得ながらも、歌人、短歌史研究者、評論家としての幅広い活動を意欲的にこなしていた。歌誌「まひる野」代表、歌会始選者、新聞短歌欄の選...