「優勝を狙えるチャンスはそう何度もない。みんなでつかんでいきましょう」

 5月16日に松江市総合体育館で開かれたバスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)準々決勝第3戦。古巣のアルバルク東京から2勝目を挙げ、準決勝進出を決めた島根スサノオマジックの安藤誓哉は、青く染まった客席に向かって語気を強めた。

 安藤が口にした優勝への強い思いは、その日のプレーからも感じ取れた。試合は序盤から点の取り合いとなり、安藤はシュートを決めると、観客に対して応援のボルテージをさらに上げるように求める仕草を見せた。それまでの試合では見なかったシーンだっただけに、この試合に懸ける思いが伝わってきた。

 試合は80-62で快勝。安藤は両チーム最多の20得点を挙げ、...