ありのまま。テレビやラジオで見聞きする、その姿に親近感を覚える人は多いだろう。冠番組は、優れた番組に贈られるギャラクシー賞を受賞した。公でありのままでいるのはかえって難しい。駄目だと思う自分もさらけ出す。それでもいい、それが面白い、そう認めてくれる人がいた。(聞き手は報道部・山本貴子)
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引っ込み思案で友達も少なかった。音声メディアの収録や編集が好きで、「大会で東京に行ける」と誘われて入った高校の放送部で人生観が変わった。人前に出ることが苦手だったが、自分の声で表現し、伝える面白さを知った。
山陰放送に入社2年目の春、冠のラジオ番組「森谷佳奈のはきださNIGHT!」が始まった。自信もなく、何を話せばいいか分からない。女性の1人しゃべりのモデルケースが見つからず、リスナーが主役になる進行を意識したが、メールは10通くらい。番組と連動した交流サイト(SNS)も浸透しなかった。
転機は...