運送業などを手がける流通(株)(倉吉市巌城、江原剛社長)が、本社機能を持つ「オフィス棟」を新設した。営業や人材サービス部門の拠点となり、オンライン会議に対応した会議室なども整備。社員の多様な働き方を支える。
オフィス棟は木造2階建てで、延べ床面積293平方メートル。来客用の応対スペースやインターネット環境が整った会議室・ミーティングルーム、個室などを整備した。社長室は正面玄関横の見えやすい場所にガラス張りで設置。電話取り次ぎの際などに社員が社長の動きを把握しやすいようにしたほか、社長不在時には会議室として利用できるようにした。
社員の業務スペースには自席を固定化しない「フリーアドレス」制を採用。事業の進捗状況に合わせて集まったり、動いたりしやすいようにした。総投資額は約1億円で、国の事業再構築補助金を活用する。
同社は1977年に運送業として設立。「地域密着サービス」を掲げて引っ越し事業やイベント運営、人材紹介サービスなど幅広く手がける。
約40年使った既存施設が老朽化し、事業拡大する中で会議室が足りないという課題もあった。部署間を越えてコミュニケーションが取りやすく新型コロナウイルス禍で需要が増えたリモート商談などにも対応できる施設を構えた。
江原社長は「さまざまなプロジェクトを同時進行できる設計にした。地域ニーズの変容に合わせ、柔軟に事業を変えていける会社を目指したい」と話した。