派手な照明や趣向を凝らした小道具、舞台装置などで魅せる「スーパー神楽」の公演が15日、出雲市塩冶有原町2丁目の出雲市民会館であった。大都神楽団(江津市嘉久志町)と広島県内の神楽団体が熱気と迫力いっぱいの舞台で、約1100人を楽しませた。
昨年2月に予定されていた市民会館開館40周年の記念企画。新型コロナウイルス禍の影響でこの日まで延期される中、チケット完売となった待ちに待った舞台で、大都神楽団と広島県の琴庄(きんしょう)神楽団、大森神楽団の計3団体が舞った。
大都神楽団は「紅葉狩(もみじがり)」を演じ、平維茂(たいらのこれもち)と鬼女の激しい戦いの場面や面の早変わりで沸かせた。琴庄神楽団の「土蜘蛛(つちぐも)」では、舞台両脇の花道からクモの糸を模した紙テープが幾筋も飛び、歓声が起こった。
長年の神楽ファンという出雲市斐川町直江の品川正典さん(76)は「ライトや紙テープの演出がすごかった。ここまで大がかりなものは初めて見た」と堪能した様子だった。
(黒沢悠太)