宍道湖産シジミを活用したオリジナルのビアカップと、シジミエキスの入ったクラフトビールのセット販売を、出西窯(出雲市斐川町出西)とシジミの加工、販売を手がける「宍道湖」(同町荘原)が始めた。加工時に出る大量の貝殻廃棄が課題となる中、資源の活用と島根の特産品PRに役立てる。 (清山遼太)
ビアカップ(直径9センチ、高さ11センチ)は、シジミを800~900度の熱で焼いて白くなった貝殻を砕いて粉末状にし、釉薬(ゆうやく)に混ぜた。殻の持つ透明感が引き立つ緑色が特徴。シジミの絵柄をワンポイントにあしらった。濃い緑色と薄い色と2種類ある。
クラフトビール(330ミリリットル)は、シジミの冷凍商品やレトルト食品を販売する宍道湖が「酔えるしじみ汁」をキャッチフレーズに2020年12月から販売。シジミを煮だしたエキスがしじみ汁1杯分入っており、コーヒーのような深みのある味わいに仕上がっている。
出西窯の多々納真社長(63)は「独特の色合いを持った殻を使い、島根の特産品にしていきたい」と話し、宍道湖の原秀範社長(64)は「(加工などで)多いときには1日100キロ近く出る殻を有効活用したい」と話した。
商品はセット(クラフトビール3本、ビアカップ2個)で8800円。道の駅・湯の川(斐川町学頭)と宍道湖本店、同社のインターネット販売で取り扱う。