日本海を借景に花を広げるヒオウギアヤメ=島根県隠岐の島町卯敷
日本海を借景に花を広げるヒオウギアヤメ=島根県隠岐の島町卯敷

 【隠岐の島】島根県隠岐の島町の初夏を彩るヒオウギアヤメが見頃を迎えた。青紫色の花びらが目を引く優美な姿が日本海に映え、訪れた人を魅了している。

 アヤメ科アヤメ属の多年草で、葉のとがった形が木製の檜扇(ひおうぎ)を連想させることからヒオウギの名で呼ばれる。国内の寒冷地や亜高山帯の湿地に分布するが、隠岐の島町では海岸で見られ、308種ある大山隠岐国立公園の指定植物に選ばれている。

 同町卯敷では、岩礁そばに咲くヒオウギアヤメが、白色の模様が交じった涼しげな花びらを三方に広げた。打ち寄せる白波に気品のある立ち姿が映え、住民たちを楽しませている。

 花は朝に開き、夕方にしぼむ一日花として知られ、見頃は16日ごろまで。観察を続ける地元の野津大・島根自然保護協会理事(77)は「隠岐の貴重な植物を守っていきたい」と話した。(森山郷雄)