竹島(島根県隠岐の島町、韓国名・独島(トクト))の領有権確立を国内外に訴える島根県の「竹島の日」(22日)を前に、開会中の2月定例県議会では竹島に関する質問戦が熱を帯びている。丸山達也知事は前進や改善が見られない領土問題について、政府の対応改善を訴えた。
16日の会派代表質問で嘉本祐一議員(県議会自民党)は、全国組織の北方領土返還要求運動都道府県民会議で、島根県のみが「竹島・北方領土返還要求運動島根県民会議」と、竹島の名を入れていることへの見解を聞いた。
丸山知事は「他の県の認識不足というより、政府の扱いが北方領土と同等になっていないことが影響している」と指摘。県側から他県に竹島の名を入れるよう働きかけることは「本末転倒」とし「政府に原因がある」と強調した。
17日には隠岐選挙区選出の吉田雅紀議員(自民党議員連盟)が領有権確立に向けた考えについて質問。
丸山知事は「日韓問題への影響を考慮しているために、竹島問題で損害が生じている。単に『我慢しろ』という話は成り立たず、外交としてやるべきことができていないということに対して、国は対策を講じてもらいたい」と語気を強めた。
(白築昂、佐々木一全)