石見神楽で使用する幣を手作りする参加者=浜田市弥栄町三里、ふるさと体験村
石見神楽で使用する幣を手作りする参加者=浜田市弥栄町三里、ふるさと体験村

 2018年10月から休業している浜田市弥栄町三里の宿泊交流施設「ふるさと体験村」が4月に営業再開することになり、新たな指定管理者の住民団体「弥栄のみらい創造会議」(石橋正夫会長)が19、20の両日、1泊2日のモニターツアーを実施した。市内外からの参加者が石見神楽の神具作りなどを体験。創造会議は、アンケートの内容を参考にして2月中に事業計画をまとめる。

 施設は売り上げの落ち込みなどを理由に休業した。再開に向けて、2月下旬に改修工事を終え、3月にホームページの立ち上げと予約受け付けの開始を予定する。再開を前に体験メニューを練り上げるためのモニターツアーを企画し、家族連れや県外の旅行関係者ら24人を招いた。

 地元の人が講師を務めるそば打ちやみそ作りなどをメニューに盛り込んだ。19日午後は目玉となる夜神楽鑑賞を前に、舞台で使用する幣や鬼棒作りに挑戦。参加者は、地元の杵束神楽社中のメンバーから教わりながら色紙を切って竹の棒に巻き付け、完成させた。

 大分県日出町から参加した大学4年生の手嶋美咲さん(22)は「地元の人が丁寧に教えてくれて楽しく交流できた」と触れ合いながらの体験に笑顔を見せた。創造会議の太田章彦マネジャー(33)は「神楽や町の魅力を体感できるメニューにした。アンケートを踏まえ、徐々に事業を大きくしたい」と話した。
      (中村成美)