「芦原充&高橋美穂 ヴァイオリン・デュオリサイタル2025」のチラシ
「芦原充&高橋美穂 ヴァイオリン・デュオリサイタル2025」のチラシ

 旧ソビエトの代表的な作曲家ショスタコービッチ(1906~75年)の没後50年にちなむバイオリンのデュオリサイタルが23日、出雲市駅南町1丁目のビッグハート出雲である。地元在住のバイオリニスト高橋美穂さん(57)と弟で松江市出身の芦原充さん(53)が、激しい緊張感と静かで穏やかな感情表現が交錯し聴き手を揺さぶる作品を演奏する。

 ショスタコービッチを敬愛する芦原さんが企画。代表曲の一つバイオリン協奏曲第1番より第3、4楽章と、大阪から3人の奏者も迎えてのピアノ五重奏曲、作曲者ゆかりの曲など計5曲を披露する。

 芦原さんは、第2次世界大戦やスターリンの圧政という混沌(こんとん)とした政情不安の中で創作を続けたショスタコービッチの曲を振り返り、「戦争の恐怖や人間の脆(もろ)さ、残酷さを表現すると同時に、絶望から立ち上がるエネルギーや祈りの感情も受け取ることができる」と強調。「山陰では演奏機会が少ないが、深いメッセージをぜひ聴いてほしい」と話す。

 午後3時開演。入場料は大人3千円、高校生以下2千円。就学前の幼児は入場不可。問い合わせは高橋さん、電話090(6436)7745(午前9時~午後5時対応可)。