【雲南・奥出雲】雲南市木次町と島根県奥出雲町にまたがる尾原ダムで4日、管理する国土交通省出雲河川事務所が非常用水門「クレストゲート」を開き、水を斐伊川へ放流した。ごう音とともに水が流れ、訪れた家族連れらが迫力ある光景に見入った。
ゲートは、幅11・5メートル、高さ14メートル。ダム最上部に2カ所あり、大規模洪水時に開門する。放流は動作点検が目的で、水不足や洪水の影響が少ない3月に実施している。
午前11時、放流開始を告げるサイレンが鳴り、ゲートが開くと、水が大きな音としぶきを上げて流れ落ちた。来場者は歓声を上げ、スマートフォンで撮影しながら楽しんだ。
奥出雲町立亀嵩小学校1年の植田大晴君(7)は「今まで見たことがない水の量だった」と驚いた様子。弟で亀嵩幼児園年少の貫太ちゃん(4)は「(流れ落ちる水が)雪みたいに白かった」と話した。
周辺では、ご飯をダム堤体に見立てた「ダムカレー」の提供、三刀屋高校ダンス同好会や横田高校吹奏楽部のステージがあった。
(狩野樹理)