政治について考える機会をつくろうと、松江東高校(松江市西川津町)の卒業生がこのほど、在校生が議会をイメージし政治体験できるイベントを開いた。生徒13人が一つのテーマを議論し模擬投票を経験した。
企画者は今春卒業し、島根県外の美術系の専門学校に進学する桐原蓮太さん(18)。島根大の学生団体「ポリレンジャー」が昨秋企画したイベントで、政治参加について考えたことをきっかけに、高校生も考える場が必要だと思い立った。
イベントでは、男子バスケットボールの新しいB1リーグの参入基準を満たすため、島根スサノオマジックのホームアリーナを新築するべきかどうかを議論。賛成と反対の立場で四つの班をつくり「ファンが増えれば松江に来てくれる人が増える」「建設費を他のことに優先するべき」などと討論した。
各班の発表後、イベントに協力した松江東高校の教員やポリレンジャーの学生らも模擬投票に参加し、賛成12票、反対16票だった。
終了後、桐原さんは「何も知らないまま投票しても自分のためにはならないので、調べることをしてほしい」と語り、参加した同校2年の森山紗楽さん(17)は「知らないテーマだったが、議論が楽しかった」と話した。
(片山皓平)