統廃合により3月末で歴史を終える倉吉市立灘手小学校の閉校式が19日、同校であった。1~6年生の全児童33人と保護者、地域住民ら計約150人が出席。開校から149年の歩みに感謝し、学びやの思い出を胸に刻んだ。 (福間崇広)
同校は1873年4月に谷学校と上神(かずわ)学校として開設された。両学校はその後合併され、戦後間もない時期に児童数が300人を超えた。校名は1955年に現在の市立灘手小学校になった。
近年は過疎化や少子化の影響で児童数が減少。約8キロ離れた倉吉市立成徳小学校と統合することになり、在校生や新入生は4月からスクールバスで通う。
式典では広田一恭市長の式辞に続き、長田美穂教頭が校旗を小椋博幸教育長に返納した。5年生の長柄香凜さん(11)が児童を代表して登壇し「先輩から受け取った心のバトンをこの先もずっとつなげていく」と力強く述べた。
校歌や沿革が刻まれた閉校記念プレートのお披露目もあった。プレートは校門の壁に設置される。最後に全員で校歌を合唱し、校史に幕を下ろした。
灘手小と成徳小との統合を巡っては、新小学校の校名選定が二転三転し混乱した。暫定的に「成徳小学校」として新たに開校することとし、将来的に予定する倉吉市立明倫小学校の追加統合を踏まえ、協議し直すことになっている。現在の成徳小も3月末で閉校となり、閉校式は24日にある。