益田市の宝くじ売り場で100万円以上の高額当せんが続出している。昨秋、1等前後賞合わせて5億円が出た上、2022年3月~23年3月に100万~735万円の当たりが計23本あった。売り場担当者によると、日本五大稲荷の一つで商売繁盛の神様を祭る、太皷谷稲成神社(島根県津和野町後田)の縁起物を、売り場に置いてから増えたといい「こんなに続くのは珍しい」と驚く。
益田市内にはチャンスセンターと呼ばれる宝くじ売り場が2カ所あり、22年10月に「ハロウィンジャンボ」で1等が当たった。島根県内での億超え当せんは19年以来という。数字を選択する「ロト」なども含め、100万円以上の当せんは22年に13本、今年は3月までに10本あった。
売り場責任者の寺嶋孝徳さん(57)は「販売枚数が多い売り場ではないが、こんなに当たるとは」とびっくり。22年1月に売り場で、太皷谷稲成神社の「福俵」と「宝船」を飾ってから好調という。
うわさを聞きつけ太皷谷稲成神社には県内外から問い合わせが増えた。年初に各1500体を用意する福俵と宝船は毎年、3月末まで在庫があるが、今年は上旬でなくなった。御利益があるならばと、宝くじだけでなく商売繁盛を願って買い求める人も多いという。
太皷谷稲成神社の「成」には願い事が成就する意味が込められているといい、角河和幸宮司(73)は「喜ばしい。御利益をもらったのではないか」と話した。
5月2日に1等前後賞合わせて5億円のドリームジャンボの販売が始まる。
(藤本ちあき)