30年にわたり交通死亡事故発生ゼロを続け、日数が1万日を超えた浜田市弥栄町で9日、達成を祝う記念大会があった。町では過去に、大台到達目前で死亡事故が起きた苦い経験があり悲願成就を、地域を挙げて喜んだ。(中村成美)
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合併前の旧弥栄村時代の1995年12月13日に死亡事故が発生して以来、ゼロを続け、4月30日に1万日となった。
村ではそれ以前も、66年7月7日から93年11月7日まで、9986日間ゼロを継続した。このときは1万日を目前に達成記念式典まで準備したが、ダンプカーと軽トラックの衝突事故で広島県の男性が死亡した。
今回は、この痛恨事を教訓に、達成日1カ月半前から町内5カ所に啓発看板を立てるなどして、念入りに交通安全を訴えてきた。
浜田市弥栄町長安本郷の弥栄会館で開かれた式典には、主催の市交通安全協会弥栄支部(馬場正典支部長、40人)や警察の関係者、町民など約200人が出席。浜田署の上田哲三署長は高齢者が交通事故で死亡する割合が高いとし「引き続き死亡事故ゼロへ協力をお願いしたい」と述べた。市交通安全協会弥栄支部の栗栖一雄副支部長(78)は「町にとり非常に明るいニュース。今日を節目にますます安全に気を付けよう」とあいさつし、来場者全員で万歳三唱した。
30年前の式典にも招く予定だった島根県警察音楽隊による記念演奏や、町内の園児12人が横断幕を持って大通りをパレードし祝った。