米子市出身の落語家の立川らく人さん(38)が2月、落語家として史上初の「プロ雀士」になった。家族はおろか、師匠の立川志らくさんにも言わずにプロテストを受け、一発合格。麻雀(マージャン)歴は「2年」というから驚きだ。落語家としては真打ちに次ぐ「二つ目」。二つのプロを掛け持ちし、厳しい芸の世界でどのような活躍を思い描いているのだろうか。本人を直撃した。(Sデジ編集部・鹿島波子)
らく人さんが、本格的に麻雀を始めたのは新型コロナウイルス禍真っただ中の2021年。先輩落語家から「今度遊びで麻雀やろうか」と声を掛けられたことがきっかけだった。
もともと麻雀との相性は良くない。25歳の時、将来何かになろうというものがなく「人生一番の博打」と志らく師匠の門をたたいた。まだ下っ端の前座時代、落語会の打ち上げで麻雀をすることになり雀荘に向かう機会があった。だが、誰も教えてくれることもなく、先輩4人がやるのをひたすら見ているだけ。終電の時間もとっくに過ぎ、身動きも取れずに待つことになり「楽しくない思い出でしかなかった」。
しかし、声を掛けられた2021年は、...












