安来市広瀬町比田地区の伝統行事、花田植えが21日あった。新型コロナウイルス禍で中止が続き、4年ぶりの開催。田楽ばやしの太鼓や笛、田植え唄に合わせ、すげがさにかすりの着物姿の早乙女15人が苗を植え、見物客を楽しませた。
<Sデジ+> 花田植え、動画と写真で振り返る
江戸後期の文化年間(1804~18年)に農耕に使う牛馬の供養のために始まったと伝わる。同市広瀬町梶福留の水田で、着ぐるみの牛が馬ぐわを引いて代かきをする様子を再現した後、田楽ばやし団体「追(おい)神(がみ)頭(かしら)打(うち)供盛団」が太鼓や笛を演奏して踊る「頭打ち」や「左下(さげ)唄」といった田植え唄に合わせ、苗を植えた。
早乙女を務めた大阪健康福祉短期大保育・幼児教育学科松江キャンパス2年の山内ひかりさん(19)と糸賀千晶さん(19)は「リズムに合わせて植えるのが最初は大変だった。音楽があるから楽しくでき、新鮮な感じがした」と話した。
(桝井映志)