島根県産ブドウの主要産地・出雲市で9日、大粒品種シャインマスカットの2023年産が初出荷された。天候に恵まれ、糖度や粒の張り具合は良好で、前年を上回る出荷量を見込んでいる。
出雲市内では、JAしまね出雲ぶどう部会の178人が計約33ヘクタールで栽培。23年産の出荷量は前年比9・8%増の220トン、販売額は3・2%増の5億5千万円を目指す。
この日は同市荒茅町の集荷所に約220キロが集まり、関係者が外観や大きさによって6等級に選別した。実をつけた3月下旬以降、生育に適した気温や日照となり、糖度が例年より4度高い22度を示すブドウもあった。県内のほか、福岡県や大阪府の市場に発送された。出荷のピークは8月中旬で、10月末ごろまで続く。
出雲ぶどう部会大粒系部長の前島英樹さんは「例年に比べて糖度が高く、全体的に質も良好だ。全国においしいブドウが届けられる」と話した。
JAしまねによると、22年産のシャインマスカットの全県の出荷量は266トンで、このうち75%の200トンが出雲地区だった。
(佐野翔一)