講師が仕上げた作品を鑑賞する受講者=出雲市大社町杵築南、大社文化プレイスうらら館
講師が仕上げた作品を鑑賞する受講者=出雲市大社町杵築南、大社文化プレイスうらら館

 【出雲】華道愛好者の講習会がこのほど、出雲市大社町杵築南の大社文化プレイスうらら館であり、参加した約300人が心構えや技術を学んだ。

 池坊中央研修学院の井上太市研究員(42)が講師を務め、立花、生花、自由花それぞれの特徴を解説し、作品を仕上げた。講習会は華道家元の池坊が毎年、全国で開く。

 井上研究員は、どのスタイルでも自然に咲く植物の美しさと、作り手が感じた気持ちを絡めることで、よい作品になると説明した。

 生ける時は花材の中で主となる植物を決め、最初から完成形を考えるのではなく、植物同士の相性を見ながら作っていくとポイントを解説した。

 「植物と向き合って生き生きした姿を見せていく」と、アジサイやアザミ、スターチスといった花材を使用して12作品を仕上げた。

 参加した勝部志津子さん(72)=出雲市平田町=は「これまで最初から完成形を考えていたが、美しいものを生かすという考え方がすごく参考になった」と話した。(黒沢悠太)