部活動などで神楽に取り組む全国の高校生が迫力の舞を披露する「高校生の神楽甲子園」が22、23の両日、広島県安芸高田市の神楽門前湯治村であった。島根7校、鳥取1校を含む9県20校が出場し、日頃の成果を発表した。
22日に登場した島根県邑南町の矢上高神楽愛好会は、武将・源頼光と坂田金時の出会いを描く「子持山姥(やまうば)」を上演。3年の石田迪子さん(17)は「親子の別れがテーマの演目。客席の拍手の様子から、メッセージが伝わったんだなと感じ、うれしかった」と喜んだ。
山陰両県からはこのほか飯南、浜田養護、江津、邇摩、益田東、浜田商、日野が参加。大会は動画サイト・ユーチューブの神楽門前湯治村公式チャンネルで生中継され、録画視聴もできる。
安芸高田市は石見神楽の流れをくむとされる芸北神楽が盛ん。神楽甲子園は、神楽を生かした町おこしを進める市などで組織する実行委員会が伝統を受け継ぐ若者を育成しようと主催し、12回目を迎えた。 (新藤正春)