JR米子駅(米子市弥生町)の南北をつなぐ自由通路「がいなロード」が29日、開通した。新駅舎も同時に開業。改札口のある2階から線路をまたぎ、南に延びる全長140メートルの歩行者用通路で、駅の南北が結ばれ、中心部のにぎわい創出や市民生活の利便性向上が期待される。(柴田広大)
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2021年3月に着工し、米子市が総事業費76億6千万円をかけて整備した。鉄骨2階建て、道幅は6メートルで延べ床面積2千平方メートル。中央には、走る列車を展望できるスペースがあり、天井や壁に、木目が美しい鳥取県産の智頭杉を使用するなど、デザインに工夫を凝らした。
南口には駅南広場もオープンし、観光バスの駐車場やタクシー乗り場、29台分の一般車駐車場を新設した。北口には新駅舎が誕生し、パン専門店など6店舗が入る2階建ての新駅ビル「シャミネ米子」と、駅の1階に市国際観光案内所がオープンした。
開通に先立ち記念式典があり、米子市の伊木隆司市長やJR西日本山陰支社の佐伯祥一支社長ら約50人が参加。伊木市長は「通路を起爆剤に市を発展させていく」と力を込め、佐伯支社長は「市と連携し、市街地の回遊性を高めていく」と述べた。地元の児童も参加した渡り初めがあり、就将小学校6年の築谷礼君(11)は「何回でも歩きたい」と興奮気味に話した。