訓練生とともにサーカスの演技を動画を確認する丹原順菜さん(左)=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
訓練生とともにサーカスの演技を動画を確認する丹原順菜さん(左)=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
一丁ブランコで華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
一丁ブランコで華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん‖松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん‖松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん‖松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん‖松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
訓練生とともにサーカスの演技を動画を確認する丹原順菜さん(左)=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
一丁ブランコで華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん‖松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
華麗なパフォーマンスを披露する丹原順菜さん‖松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント

 幕が開くと同時に、客席に飛び出すブランコ-。旧島根県立プール跡地広場(松江市学園南1丁目)で開催中のポップサーカス松江公演(山陰中央新報社、TSKさんいん中央テレビ主催)で、勢いよくオープニングを盛り上げるのは唯一の日本人パフォーマー丹原順菜さん(28)だ。新型コロナウイルス禍でデビューが遅れ、今年初舞台を飾ったばかり。入団11年目で大役をつかんだ苦労人が、真夏の松江を盛り上げている。(井上雅子)

【演目紹介】ポップサーカスの妙技・一丁ブランコ 客の頭上飛ぶ「妖精」

 丹原さんは、愛知県岡崎市出身。6歳で新体操を始め、高校生の時はモダンダンスに没頭した。幼少期に見たサーカスに憧れ、高校卒業後の2013年、ポップサーカスに入団。チケットのもぎりなど裏方業務を率先してこなしたが、練習との両立が難しかった。「自分でやるしかない」と仕事の合間や終了後、海外のパフォーマーの動画を見ながら、一人トレーニングに励んだ。徐々に腕を認められ、団体でのパフォーマンスに出演できるようになった。それでも、念願のソロの舞台は遠かった。

 ゴーサインが出たのは20年2月。直後、初舞台を前に全国でコロナ感染が拡大。開催中の公演が中止に追い込まれ、3年間にわたり開けない日が続いた。「いつ再開できるのか不安だった」と落ち込んだが、前を向き練習を続けた。中南米出身の団員とのコミュニケーションを円滑にするため、本やオンラインでスペイン語の勉強にも取り組んだ。

 コロナ禍が収束に向かい、今年2月の宇都宮市での公演でついに初舞台を踏んだ。会場を舞い、万雷の拍手を受けた瞬間「この時のために頑張ってきたんだ」と感極まった。

 ソロで立つ3公演目となる松江公演ではオープニングとともに、前半の中盤を彩る「一丁ブランコ」を担当。強靱(きょうじん)な上半身が必要で、新体操やダンスで鍛え上げた力を存分に生かせる演目だ。壮大な音楽が流れる中、ブランコに乗りながら、足だけでぶら下がったり、回転したりする曲芸を披露。新調した赤い衣装に身を包み、情熱的にテント内を舞う。

 出演後も、演技を動画で再生し一つ一つ確認。足でバーを支え、飛んで一回転しながらバーに戻る、新しい大技にも松江で挑戦したいと考えている。観客をもっと楽しませることは当然、デビューを夢見る他の日本人パフォーマーの背中を押したいとの思いもある。「サーカスの会場の雰囲気が好き。どんな人でも楽しめる」。最高のパフォーマンスと笑顔で、期待に応えることを約束した。

 

………………………

 

 公演は9月18日まで(毎週木曜と、8月30日、9月6日が休演)。前売り入場券は大人3千円、子ども(3歳~高校生)2千円。当日は各500円増し。問い合わせは松江公演事務局、電話0852(67)7960。