駅の改札口を抜け、家族との再会を喜ぶ帰省客=米子市弥生町、JR米子駅
駅の改札口を抜け、家族との再会を喜ぶ帰省客=米子市弥生町、JR米子駅

 新型コロナウイルス感染症の5類移行後初めてのお盆を古里で過ごす人たちの帰省ラッシュが11日、山陰両県で始まった。主要駅、各空港は大きな荷物や土産を抱えた子どもたちや出迎えの家族らでにぎわった。

 JRは岡山発出雲市行きの特急「やくも」全15本を通常の4両編成から増結して6~7両編成で運行し、自由席乗車率90%の便もあった。京都発倉吉行きの特急「スーパーはくと」は一部で乗車率140%と混雑した。

 東京からの空の便は鳥取、米子両空港で全便満席となるなど、両県4空港計18便が、搭乗率95%を超えた。一畑バスは通常より2便多い9便で運行した大阪-出雲間の高速バスがほぼ満席。13日も1便増の8便で対応する。

 JR米子駅(米子市弥生町)では職員が改札口近くで帰省客に「おかえり」と声をかけ、山陰銘菓や観光パンフレットを配った。出迎えの家族が子や孫との再会を喜び、抱き合う光景も見られた。

 米子市内の実家に3泊4日の予定で子ども2人と帰省した京都市の会社員三好麻美さん(37)は「海や映画に連れていく予定。家族でゆっくり過ごしたい」と笑顔で話した。

 JR旅客6社によると、お盆期間(10~17日)の新幹線、在来線の指定席予約数は7月26日時点で2022年比1・5倍の270万席。コロナ禍前の18年比では92%となった。航空各社は8月3日にお盆期間(10~20日)の予約数を発表。国内線は22年比1・2倍の368万人で、国際線は2倍の55万6千人だった。
   (岩垣梨花)