パラリンピック・リオデジャネイロ大会に出場した三木拓也選手。東京大会では初のメダルを狙う=2016年9月
パラリンピック・リオデジャネイロ大会に出場した三木拓也選手。東京大会では初のメダルを狙う=2016年9月

 東京パラリンピック車いすテニス男子日本代表に、出雲市出身の三木拓也選手(32)が選ばれた。パラ大会への出場は3度目となり、地元関係者からは「今度こそ、メダルを取ってほしい」と期待の声が上がった。

 三木選手は出雲高校3年時に発症した左脚の骨肉腫を乗り越え、リオ大会ダブルスで4位。東京大会では初のメダル獲得を目指す。

 高校3年時に担任をしていた松江東高校の宮前靖司教諭(49)は、発症により登校する日が減る中、数少ない登校日に明るく振る舞う姿が印象に残っているという。人望も厚く、卒業式の呼名で、出席できなかった三木選手の代わりにクラス全員が返事をした場面が忘れられない。出場決定の知らせを受け「今までの道のりは平坦ではなかったと思う。持ち前の強い心と前向きな姿勢を出してほしい」とエールを送った。

 三木選手が高校時代に通っていたテニススクールのコーチ、梅津健太郎さん(41)は出場決定を自分のことのように喜び、「出場するからには、メダルを取ってほしい」と期待した。(小引久実)