島根県東部の高校の進路指導担当者と企業の採用担当者の情報交換会が8日、松江市内であった。コロナ禍の地元志向の高まりが地元企業の採用に追い風となる中、県内就職の促進に向け情報を共有した。 (藤本ちあき)
高校生向け求人の受け付けはハローワークで今月始まった。
情報交換会は松江市とハローワーク松江が毎年開催し、昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止していた。2年ぶりとなる今回は県東部を中心に企業75社と、高校、特別支援学校31校が参加した。
高校の進路指導担当者が企業のブースを回り、詳しい業務内容や求められる人物像などを質問。企業側は定着率の高さや職場環境などをアピールした。
ハローワーク松江によると、管内の高校で来春卒業予定の就職希望者のうち、県内就職の割合(5月15日時点)は前年同時期と比べ2・3ポイント増の87・8%となっている。大野正幸所長は「生徒の地元志向が高まっており、企業側も期待して積極採用の動きがある」と指摘する。
初めて参加した、美容室を運営するロータリー(安来市飯島町)の広江賢一郎専務は「採用のチャンスがある。県外に出なくても技術を学べることを伝えたい」と話した。