米子空港(境港市佐斐神町)を発着する国際定期便・米子-ソウル便が10月25日、4年ぶりに運航再開する。再開の知らせを受け、韓国の旅行会社が続々と団体旅行の販売を開始。山陰両県の宿泊施設も受け入れ準備を急ぐ。安定的な運航には、韓国を訪れるアウトバウンド利用の増加が欠かせず、官民の団体がパスポート申請費用を助成する事業を始めるなどし、活発な往来を後押しする。
鳥取県によると、今月7日時点で韓国の旅行会社7社が31種のツアーを造成。韓国の旅行大手ロッテ観光開発は2泊3日と3泊4日で鳥取砂丘や水木しげるロード、松江城などを巡る5ツアーを作り、既に約350人の予約を受けた。同社担当者は「温泉や食などの魅力に加え、短時間で移動できる点も好まれている」と説明した。
ソウル便運休前の2018年の韓国人宿泊客数は鳥取が5万1460人、島根が1万3190人で、全外国人に占める割合は鳥取1位、島根2位。インバウンド振興の重要国を結ぶ便が息を吹き返し、宿泊業者ももてなしの準備を進める。
ロイヤルホテル大山(鳥取県伯耆町丸山)には18年、韓国人客約6千人が宿泊した。再開を控え、ビュッフェ会場のメニュープレートに英語表記を付け、従業員の接客用の英語講座を企画。平井航介総支配人は「韓国の旅行会社から10、11月の宿泊の問い合わせがある。人気の日本酒飲み比べなどを用意して迎えたい」と話した。
一方、安定運航にはアウトバウンドの促進が不可欠で、長引くコロナ禍で...