日本古来の武術の普及、振興を目的とした伝統武術演武会が9日、松江市内中原町の島根県立武道館で開かれた。松江藩ゆかりの「直信流(じきしんりゅう)柔道」など、鋭いかけ声とともに気迫あふれる演武が披露され、観客約70人を魅了した。
日本の柔術と中国拳法を組み合わせた直信流柔道は、松江藩に仕えた寺田勘右衛門が編み出した。よろいを着た相手の急所を狙い、投げたり、体を押さえ込んだりする技などが特徴。演武では向かい合う2人が組み合い、華麗な体さばきで技を決め、「エイ」「ヤー」と声が響くと、会場から拍手が起こった。
直信流居合術、合気道、空手などの演舞もあり、10団体50人が日頃の鍛錬の成果を出した。
演武会を主催する国際伝統武術連盟大和会の重吉伸一代表(66)は「一生懸命さが伝わったと思う。これからも世界に誇る日本の武道を継承し、多くの方に見てもらう活動を続けたい」と話した。
(高見維吹)













