野菜を買う時に、雲南市の学校給食用食材の生産者が育てた野菜だと一目で分かるマークが完成し、11日に使用が始まった。子どもたちが給食で口にする野菜を食卓でも味わってもらおうと生産者が考案。安心安全をPRし、地産地消を促す。
同市は2019年、設備の老朽化や衛生管理に伴って、小中学校などに配食する市内6カ所の給食センターを3カ所に統廃合。短時間で野菜の洗浄などを行うため使う量が限られるほか、近年の異常気象で収穫時期がずれ込み、野菜が余る課題が生じていた。
こうした中、生産者は給食用に栽培した野菜を広く食べてもらおうと模索。児童生徒の保護者からも「給食で使う野菜を買いたい」との声が上がっていたことも踏まえ、マーク作成に至った。
マークは、金色の円形で、手に取る人に分かりやすいよう「私は給食野菜を作っています」との文字をあしらった。野菜の袋にシールとして貼り、消費者にPRする。
この日は、市学校給食野菜生産グループの江角一津枝会長(74)らが同市木次町里方の市役所を訪問。石飛厚志市長らと当日の給食を味わいながら、マークを紹介した。
江角会長は「子どもたちの健康な体づくりに役立てていきたい」と話した。(清山遼太)