スペイン遠征のメンバーに選ばれた江津高の山下武士=江津室内プール
スペイン遠征のメンバーに選ばれた江津高の山下武士=江津室内プール

 江津高水球部の山下武士が12月にある全国高体連主催のスペイン遠征の日本代表メンバーに選ばれた。メンバー中唯一の1年生で、同部から代表が選ばれるのは初めて。現地で練習や試合を行う予定で「長所である体の強さとシュート力がどれだけ通用するか挑戦したい」と意気込んでいる。

 神戸市出身の山下は、身長170センチ、体重95キロで上半身の筋力を生かした力強いシュートや当たり負けしない体の強さが武器。中学校入学後、クラブチームで水球を始め「中心選手としてチーム勝たせたい」と江津高に進学した。

 高校進学後、弱点だった脚力と泳力が向上したのに加え、得意とする後ろ向きの状態で放つバックシュートやミドルシュートの技術も高くなった。今夏の全国総体出場は逃したが、中国大会では1年生ながら花形ポジションのフローターや守備の要となるフローターバックをこなした。

 スペイン遠征は、次世代の選手育成を目的とし2019年にスタート。山下は接触プレーの強さやシュート力が評価され、22人のメンバーのうちの1人に選ばれた。日ごろ指導する江津高水球部の田中貴士監督は「海外や日本トップレベルの技術と練習方法を学び、さらに成長してほしい」と期待した。
(村上栄太郎)