竹下本店が酒造していた施設=2021年4月、雲南市掛合町掛合
竹下本店が酒造していた施設=2021年4月、雲南市掛合町掛合
竹下登氏(共同)
竹下登氏(共同)
竹下本店が酒造していた施設=2021年4月、雲南市掛合町掛合
竹下本店が酒造していた施設=2021年4月、雲南市掛合町掛合
販売を終了した酒蔵「竹下本店」の主力銘柄「出雲誉」(共同)
販売を終了した酒蔵「竹下本店」の主力銘柄「出雲誉」(共同)
竹下本店が酒造していた施設=2021年4月、雲南市掛合町掛合
竹下登氏(共同)
竹下本店が酒造していた施設=2021年4月、雲南市掛合町掛合
販売を終了した酒蔵「竹下本店」の主力銘柄「出雲誉」(共同)

 江戸時代から酒造業を営んでいた竹下本店(雲南市掛合町掛合、竹下三郎代表清算人)が16日付で松江地裁から特別清算開始命令を受けたことが、申立代理人弁護士への取材で分かった。帝国データバンク松江支店によると、2021年9月期決算時点の負債総額は約1億1700万円。

 竹下本店は1866年、松江藩の鉄師を務めた田部家から醸造権を譲り受けて創業。故・竹下登元首相の生家としても知られる。「出雲誉」「出雲大衆」などの銘柄を全国で販売し、1988年9月期は約3億円を売り上げた。

 しかし、その後は地元の卸売業者や小売店への販売が中心となり、2005年には酒造施設の一部を雲南市に寄贈するなどして業容を縮小。21年9月期は約2300万円に低下した。

 後継者不在を理由に22年10月、田部グループ傘下の新会社「田部竹下酒造」に酒造事業を継承。今年4月の株主総会で解散し、残務整理を行っていた。
 (石倉俊直)