大田市温泉津町の女性グループ「温泉津女子会」(渡利章香会長)が、地元の酒蔵、若林酒造(大田市温泉津町小浜)と連携し、日本酒造りの米こうじを使った地ビール「はるかなう」を開発した。同会の地ビールシリーズ5種類目となる新商品で、酒蔵とのコラボは初めて。24日に市内限定で発売し、温泉津への誘客につなげる。
温泉津女子会は2020年7月に、地元産の作物を原料にした「温泉津ビール」や「ゆのつエール」を商品化したのを皮切りに、人気映画・男はつらいよにちなんだ「寅さんビール」などの開発を企画。これまでに累計2万5千本を販売している。
今回は「開春」の銘柄で知られる若林酒造とタッグを組んだ。同社が日本酒造りで使うミネラル分を含んだ「中硬水」と、米こうじを利用。やや白濁した色味が特徴で、風味付けにサンショウを使い、開春と同様に力強い味わいに仕上げた。アルコール分は4・5%。製造は石見麦酒(江津市黒松町)が担う。
容量330ミリリットルの瓶入りで、価格は660円。24日に若林酒造で午後2時に販売を始め、12月中旬以降は温泉津町のスーパーや旅館でも取り扱う。温泉津への来訪につなげるため市外では販売しない方針で、渡利会長(51)は「ビールを通じて地域の盛り上がりを作りたい」と強調した。(勝部浩文)